富士重工業の森郁夫社長は22日までに、産経新聞とのインタビューに応じ、同社の商品構成から抜け落ちているコンパクトカーの市場投入を急ぐ考えを明らかにした。
森社長は6月末に就任したが、先に発表した平成18年4〜6月期決算で、国内販売台数が前年同期比8・9%減と落ち込んだ原因について、主力商品の「レガシー」や「インプレッサ」などステーションワゴンタイプの市場縮小が業績に響いたと分析した。
そのうえで、燃費の良さで人気の高い排気量1000cc程度のコンパクトカーを富士重工が品ぞろえに持たないことに触れ、「何らかの形でコンパクトカーを投入せねばならない。急ぐ必要がある」と強調した。
また、第1四半期の販売台数が7・9%増となった北米市場について、「想定したほど伸びたわけでなく、手放しで喜べる状況ではない」と冷静に評価。昨夏に投入したスポーツ多目的車(SUV)の「B9トライベッカ」が、ガソリン価格高騰に伴う小型車志向の広がりで、販売台数を十分には伸ばせていないことに懸念を示した。